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2023/12/28

櫻井雅浩教授が所属する研究チームの成果、英国の学術雑誌に掲載

 

図1「食用カキのノロウイルスは動物に由来するというモデル」

出典:Sato et al., J. Freshw. Ecol. 2023 より引用


 櫻井雅浩教授が所属する研究チームが実施した研究が、英国の学術雑誌「Journal of Freshwater Ecology」に掲載されました。この研究は、「カキ食中毒の原因となるノロウイルスが鳥類由来である可能性 ― 環境DNAを用いた生態疫学的解析」というテーマで行われました。

 この研究により、毎年発生する食用牡蠣(カキ)による食中毒の原因であるノロウイルスの起源に関する新たな知見がもたらされました。三陸沿岸でのカキの出荷シーズンに合わせた環境DNA解析を通じて、動物相の包括的な分析が行われ、食用カキからノロウイルスが検出された時期と動物種の出現パターンとの間に相互相関が見出されました。特に、カモ類やハクチョウ類などの鳥類の飛来とノロウイルスの検出との同期が明らかになり、鳥類がノロウイルスの運び屋(ベクター)である可能性を示唆する「ノロウイルス動物由来モデル」が提案されています。

 当研究チームの成果は、食品安全性の向上に貢献するとともに、生態学的疫学の分野における重要な進展を示しています。
 

<論文情報>

タイトル: Animal-sourced model of human norovirus infection predicted using environmental DNA metabarcoding analysis
(和訳)環境DNAメタバーコーディング解析に基づいたヒトノロウイルス感染症の動物由来モデルの提唱
雑誌名:    Journal of Freshwater Ecology
著  者:    Yukuto Sato, Jun Yasuda, Masahiro Sakurai
佐藤行人(琉球大学 医学部附属実験実習機器センター 准教授)、安田純(宮城県立がんセンター がん制御研究部 部長)、櫻井雅浩(仙台大学 体育学部 教授)
DOI番号: 10.1080/02705060.2023.2293171
URL: https://www.tandfonline.com/doi/10.1080/02705060.2023.2293171
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